Buah Merah from Papua

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ダニ族とブアメラ

パプア高地の先住民は、少なくとも3万年前に海辺からマラリア感染の危険のため高地に避難したと考えられ、動物性蛋白源である有袋類の狩猟が底をついた後は、ブアメラは微量栄養素の補給と動物性脂肪に代わる貴重な果実となっている。
実際、微量栄養素としてβ-クリプトキサンチンなどのカロテノイド、ビタミンE、ビタミンKや植物ステロールなどが含まれ、ブアメラオイルの脂肪酸組成は人間の体脂肪のそれとほとんど同じである。

ダニ族の主食はヤム、タロやサツマイモの根茎類、それらのツルや葉であり、基本的に蒸し焼きにして食べる。
一年に2度しか収穫できないブアメラは、料理の貴重なソースとなり家族全員でたっぷりと微量栄養素を摂取する。

ブアメラは動物の骨で作ったナイフで長軸に半分に割り、芯を取り除き、バナナの葉で覆って蒸し焼きにする。
そして手で揉んでパルプ(ソース)を作る。

近年ブアメラを住居敷地内に植えることが盛んになり、ホナイの傍にブアメラのこんもりした木々の風景が多くみられる。
支柱根や小枝を切り落とし、挿し木により容易に増やすことができるが、果実収穫までに数年がかかる。ある地域では山地に多数のブアメラが植林されていた。
言うまでもなく、無農薬・無化学肥料の自然栽培で、国家の有機農産物の認可制度とは無縁である。

ブアメラは貴重な換金できる栄養果実のため、乗合バスの屋根にブアメラを載せ、バリエム渓谷一番の都市ワメナの市場に向かうダニ族には笑顔がみられる。

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日本からの不意の客には、タイミングよくブアメラ料理が供された。

イモやシダの葉を蒸し、ブアメラソースで頂いた。ブアメラ1本は10人分を賄える。

 

 

 

 

蒸したイモ類をブアメラソースで食べる。
唇はブアメラで赤く染まる。

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ブアメラ収穫時期は忙しくもあり、嬉しい豊穣の時。
これから街で販売。

 

 

 

 

ワメナの公設市場では、ブアメラが売られる。ダニ族にとっては重要な換金作物であり栄養機能性食品。

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ダニ族の文化

約80年前に初めて世界に紹介されたバリエム渓谷のダニ族の文化は、海と共に暮らすパプア人とはかなり違うようにみえる。
3万年前に海辺から高地に移動後、地球温暖化により森林は生い茂り高地は隔絶されてしまった。
15世紀からの植民地によるヨーロッパ文化の影響を受けず、まさに6万年前の人類の生活様式を引き継いでいるように見える。
紹介された当時、ダニ族は新石器時代そのままであったと報告されています。

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しかし、パプア先住民は海から隔絶したとはいえ、農業を発展させバリエム渓谷だけでも5万人の人口を擁する独自の文化を今なお守っている。
弓と矢の部族闘争、家父長による統治、家族や隣人愛、地域社会の強い結束、弱者への配慮、男女とも喫煙やビンロウジュ好き、ホナイという独特の住居は塀をめぐらし庭は清潔、家族が死亡する度に女性は指を切断し死者への尊厳、尊敬された人物のミイラ化、貴重な豚は弓で賭殺など、伝統的な分化を継承し合理的な思考と実践で日常生活が営われています。
思考、行動や精神的分化面において、日本人と相通じるものがあり親しみを覚える。

何でも試してみたい好奇心から、先住民の家屋ホナイに宿泊したことがあります。
ホナイは高床式の屋根と壁は干し草でできており、10平米程度の円形の家屋に入るには4~5段の階段を上る。
中心に炉があり、その上は中2階となっている。
床には干し草が敷かれ、僅かの薪を与えられ炉で暖をとったが、静けさが増すに連れ寒さが厳しくなり、朝方は強烈な寒さに襲われた。長袖・ズボン姿であったが簡易な寝袋も役に立たない。

真夜中であったが静寂をついて太鼓の音がどこから鳴り響いてきた。
ホナイの炉の僅かな灯りを頼りにホナイを抜け出すが、どこにも灯りは見えない。
ただもの寂しげな太鼓の音。
死者を弔っているのか、何かの合図なのか?

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ダニ族の女性

左手親指を除く指の第一関節が切断されている。家族が亡くなる毎に切る。

 

 

 

 

 

 

生前尊敬を集めた男性は、死後薫煙でミイラと化し子孫の祈りの対象とする。

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ダニ族の典型的な住居ホナイ

 

 

 

人懐っこく著者にまとわりついてきたダニ族の子供。
洟を垂らしているが眼が輝き愛おしい。
後ろに見えるのは小さなブアメラの木。

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ブアメラの世界の悲報

8月16日午後、センタニ空港からブアメラの世界のオキシビルに向かった飛行機が墜落したようです。
乗員5名、乗客49名の安否は。
現在8月17日午後6時時点で、救援隊からの報告はない。

目撃者の話によると、低空飛行に移ってから山に激突したとのこと。
悪天候のため、視界不良による自己の可能性が高い。

49名の乗客名簿が公表されているが、我がブアメラの世界の人々と思われる名前がみられる。
多くの方の生存を祈るばかりです。

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ブアメラの世界のダニ族

1938年にアメリカの冒険家アークボルトが、バリエム渓谷のダニ族やその生活を「National Geographic」雑誌で世界に紹介したのがダニ族の初出。

バリエム渓谷には、当時ではパプア島でも最も人口密度が高く5万人が暮らし、世界で最初に農業を行い、卓越した農業技術は先進国に勝るものであり、5万人分の食料を賄うことができた。主食はタロ、ヤムやサツマイモなどの根茎類。豚は貴重な家畜であり、至る所で子連れの豚をみることができ微笑ましく感じます。

ブアメラ渓谷は、海底が隆起して出来上がった2000m以上の山々に囲まれ、僅かな平地のバリエム渓谷は氷河に削られてできたもので、小さな盆地になっている。バリエム川は豊富な水を供給し、平野部の多くは未開拓の湿地であり、イネ科の植物が生い茂る。中心地のワメナから外れると電気や上水道はない。

バリエム渓谷を中心とする地域の人口は、7~80万人でパプア州全体の4割以上を占め今なお人口の多い地域。
先住民のダニ族はキリスト教徒である。この豊穣な地に近年パプア以外の島々からの移民が多く、下界の文明が浸透し複雑な気持ちになります。

ワメナの小さな空港に降りて最初に驚くのは、コテカ(ペニスサック)を装着した裸姿の男性の出迎え。
下界と異なり決して暑くはない。夜の気温は、恐らく10℃以下だろう。
働き者の女性はズボンやシャツを着ているが、手作りの植物繊維で編んだノケン・バッグを頭に架け、農作物など何でも入れて運ぶ。
独特の線維、編み方、長い使用の歴史は、ダニ族のアイデンティティに相応しい。

男女とも喫煙好きであり、ピニャンという果実(ビンロウジュ)を噛む習慣があり口の中は赤い。
高床式の住居(ホナイ)に住み、中心の炉で暖をとるが2泊した経験からは、夜半からの冷え込みに耐えられなかった。
先住民は今でこそ着衣をつけているが、今でも年配の男性は裸でこの寒さを凌いでいる。勿論、布団や毛布などの寝具はなく、ブアメラが寒さに耐えるための栄養源と考えられます。

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ブアメラの世界、バリエム渓谷へ

パプア島のインドネシア領にはパプア州と西パプア州の2州があり、地形は極楽鳥が飛ぶ姿に似ている。
首から先が西パプア州です。
極楽鳥は植民地時代に乱獲され、ヨーロッパの貴婦人の帽子の羽飾りになってしまい、現在は撲滅危惧死となっています。
西パプア州にはラジャ・アンパットという世界有数の風光明美、自然の海が残された観光地があり、一度は訪れてみたい島々です。

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目指すのはパプア州ですが、パプア州州都ジャヤプラのセンタニ空港は日本軍が整備したものであり、空港名は日本人が付けたものかもしれない(千の谷)。
空港を見下ろす丘の上には、日本軍を壊滅したマッカーサー将軍の記念碑があり、インドネシア軍の駐屯地となっています。

ブアメラの世界へはセンタニ空港からプロペラ機、運が良ければジェット機で1時間弱の飛行。眼下に見える原生林と蛇行する河川は雄大であり、パプア島の手つかずに残る大自然に驚かされる。

2000mの高地のバリエム渓谷は、周囲とは全く異なる様相を示す。
整然と区画された畑が平地から山の斜面に広がり、多くはサツマイモの栽培を行っています。
3万年の歴史を誇るダニ族の住む桃源郷、そして、ブアメラの世界です。

パプアからワメナ
パプア州ジャヤプラからブアメラの世界のバリエム渓谷へ

 

パプアってどこにあるの?

世界の秘郷、桃源郷
ブアメラの世界、パプア

インドネシアは日本の面積の6倍強、18,500の島々からなる世界一の島嶼国。
東西の距離はヨーロッパに匹敵する細長い国。ブアメラの世界のパプア島は、インドネシアの最も東に位置しています。

パプア島は、以前はイリヤンジャヤ島といわれグリーンランドに次ぐ世界で2番目に大きな島。
しかし、島のほぼ中央、東経140度を境に二分され、東はパプアニューギニアという独立国、西側はインドネシア領です。
過去、東は英国、西はオランダの植民地であり、戦後東側は独立を果たしましたが、西はインドネシアに併合され、今なおパプア先住民の悲劇の根源となっています。

日本からパプア州都のジャヤプラへは、ガルーダインドネシア航空が最も便利です。
東京あるいは大阪からインドネシアのジャカルタあるいはバリ島へ直行便で約7時間、赤道を越えて南半球への旅です。
次いでジャカルタからスラウェシ島のマカサールを経由する北ルート、バリ島からパプア島の南に位置する黄金の街ティミカ(世界有数の金鉱山)を経由する南ルートでパプア島の玄関センタニ空港へ。
直行便で約5時間、途中経由の場合は7時間もかかり、ほぼ日本に帰ることができるほどの遠方にブアメラの世界はあります。
強行すれば約1日でジャヤプラに到着しますが、過密な旅行日程は避けジャカルタかバリ島で数日たっぷり栄養補給をしてパプアに向かうことが良いでしょう。
ジャヤプラでは生活必需品は購入できますが、辛党の方はアルコール類を持参することが必要となります。

嬉しいことに、パプア島は日本との間に時差はなく、煩わしいビザ受給も入国申請書も必要ありません。

ブアメらの世界、世界の桃源郷に出かけませんか?

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β‐クリプトキサンチンの発見から

ブアメラが微量栄養素の宝庫であることが確認されてから、インドネシア政府工業省研究所CABI(Center for Agro-Based Industry)とも共同研究開発に着手しました。
共同開発(MOU)や国連の生物多様性条約に基づく物質移転協定(MTA)を結び、ブアメラ本のインドネシア語版出版にも尽力を頂きました。
インドネシア大学医学部のイングリッド博士にはノニ研究に引き続きブアメラ研究に参画して頂き、インドネシアの国内や国際学会で共同発表を行い、大きな反響を得ました。
2007年には中島教授との共著のブアメラ本を出版し、2008年には長崎大学薬学部で確立したブアメラ中のカロテノイド分析方法を、当時の和田准教授(現九州保健福祉大学薬学部教授)よりCABIに技術移転して頂いた。
同時にCABIの研究者を大学に招聘し修士学位の教育も行うなど、二国間の国際協力に多大な貢献をして戴いています。

免疫学で著明な広瀬国孝博士との共同研究によって、肺がんや胃がんの細胞増殖抑制作用を確認することができ、ブアメラが悪性腫瘍に対して有用で新しい栄養機能性食品であることを改めて確信しました。

10年間で忘れられないのは、広瀬博士の友人であるノルウェー大学皮膚科ラルセン教授を迎え、長崎大学、武庫川女子大学、CABI、インドネシア大学研究者などとの第1回国際ヌアメラ会議を東京で開催できたことです。
2011年5月のことでした。以来2回、3回と小規模研究会を行い、にきびや発毛への効果を確認しました。
ブアメラはEUでも期待される栄養補助食品です。

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ノルウェー、インドネシア、オーストラリア、日本の研究者による
第1回ブアメラ会議、於東京

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信州大学医学部教授(2名)、広瀬博士とLarsen教授との
第2回ブアメラ会議、於松本市

 

 

β‐クリプトキサンチンの発見

2005年8月にインドネシア、パプア島高地でブアメラに出会い、赤い色素は何かと先ず考えるのは自然の事です。
ブアメラのオイル製造工程を見せていただき、その場で急ごしらえのアルコールで抽出実験を行ったり、組織検査用サンプルは特殊液で固定し、信州大学医学部病理学教室で標本にして組織観察も行いました。

日本に持ち帰ったブアメラオイルのサンプルは、母校の長崎大学薬学部の同窓生である中島憲一郎教授(前長崎大学副学長、現長崎国際大学副学長、薬学部教授)にお願いして分析同定を行いました。
その結果ブアメラには4種類のカロテノイドが確認され、その一つがβ‐クリプトキサンチンでした。
インドネシアのみならず世界の研究者の誰ひとり報告していない。
世界で最初の発見で、大きな喜びを感じたものです。
β‐クリプトキサンチンは、当時より肺がん予防あるいは治療に重要な微量栄養素であることが報告され、40数年来の愛煙家である著者にとっては、ノニジュースの効果と相乗作用が期待できるブアメラは、即座に研究対象にすることになったのです。

今なお、カロテノイドといえばβ-カロテンあるいはカロチンとどなたでもご存知ですが、β-カロテンは肺がん予防作用はないことが明かにされています。
実は、肺がんリスクに関与しているのは、β‐クリプトキサンチンなのです。

以来、ノニとブアメラは著者のライフワークであり続け、中島教授の研究チームや武庫川女子大学薬学部などと共同研究を継続しています。

ノニは2000年より、ブアメラは2005年より毎日欠かさず飲むことにしています。
不摂生な生活にも拘らず、いまだ健康を保つことができており、インドネシアの薬用植物の恩恵に大いに感謝しています。

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2008年のノーベル化学賞を受賞した下村侑教授は長崎大学薬学部出身。我々の誇りです。

 

 

長崎大学薬学部前副学長、中島憲一郎教授。
現長崎国際大学副学長、薬学部教授。
ノニに次いでブアメラの共同研究者。

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ブアメラ果肉の細胞
白く抜けている部分にブアメラを含む液胞が存在。
電子顕微鏡厚切標本、信州大学医学部作製。

 

 

 

 

 

ブアメラの効果

現在まで確認されているブアメラの病気の予防、改善、治療効果を下表にまとめてお示しします。

病気分類 病気名
がん 肺がん、肝臓がん、食道がん、胃がん

大腸がん、前立腺がん、子宮頚部がん、乳がん

皮膚がん、神経芽細胞腫、白血病など

ウイルス性疾患 肝炎、肝硬変、HIV/AIDS
生活習慣病 糖尿病、高血圧、脳卒中, 心臓・血管病、肥満
骨疾患 閉経後骨粗しょう症、リウマチ、関節炎、骨折
栄養障害 栄養失調、痩せ、夜盲症

母乳を介して赤ちゃんの栄養補給

皮膚疾患 にきび、肌あれ、脱毛、皮膚炎

メラニン色素沈着(美白作用)

その他 便秘、冷え性、スタミナ不足、免疫不全

活性酸素による病気(抗酸化作用)

ブアメラは、様々な病気に対して効果を発揮します。今後、飲用者が増えることによって新しい効能効果が発見されるでしょう。

ブアメラはパプア先住民の食経験から

「ブアメラってなに?」をご紹介する前に、先ずブアメラがどんな病気の予防、改善、治癒に効果があるのか述べておきます。
ブアメラの主な有効成分は、カロテノイドという微量栄養素でありその中でもβ‐クリプトキサンチンという物質が効能効果の重要な役割りをしています。

βはラテン語でありベータと発音します。英語のBです。
β‐クリプトキサンチンは、ごく僅かな栄養学者やガン研究者を除いて、日本の医者や研究に従事する研究者もほとんど知らない微量栄養素です。
ブアメラの効果は、私たちの抗腫瘍効果試験、β‐クリプトキサンチンに焦点をあてた大規模な臨床疫学試験、や血中濃度と病気との相関関係、現地の先住民の食生活調査などに基づき、明らかになってきています。
少なくとも3万年間も続けて栄養補給しているパプア高地の先住民の食経験は、ブアメラの安全性、薬理効果を確実に裏づけてくれます。
現代科学によるいかなる評価方法をはるかに凌駕します。

先人の勇気、智慧には絶えず感服させられます。成分の科学的知識のない先人は、身体に良いものを長年の体験から選択、利用し、現代の医薬品の半数は、植物由来であることからわかるように、天然物は神からの贈り物と言えます。

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路上でブアメラとその食材を売る女性
パプア州ティミカ

 

ブアメラ500VEのお求めは、米寿堂へ